大阪大学体育会ヨット部は昭和 9 年(1934)に創部しました。「全日本学生ヨット選手権(インカレ)優勝」を目標とし「人材育成・人間的成長」を目的に掲げて活動を行っております。
ヨット部員の9割が、ヨット競技未経験者です。ヨットは、大海原を舞台にレース方式で競技を行います。メンタル、フィジカル、情報分析、気象学などを総合したスポーツで、大学から始めてトップを目指せる競技です。平成26年(2014年)には、スナイプ級で全日本インカレ10位(国公立1位)を成し遂げています。
ヨットは、セーリングとも呼ばれ、欧米をはじめとしてポピュラー競技で、オリンピックでも歴史ある種目の一つです。
大阪大学体育会ヨット部には、セーリング競技を始めるには十分な環境が整っています。週末を中心に、新西宮ヨットハーバーに建設された、専用艇庫にて合宿を行います。競技艇18艇を所有しています。日本セーリング連盟 公認コーチが指導を行っています。また、OBOG会組織の手厚いバックアップがあり、競技だけではなく就職活動においてもアドバイスがなされ、卒業後も幅広いネットワークでつながっています。
また、2017年からは、海外のヨット部と定期戦が計画されており、ヨットを通じた国際交流も進められています。 「ヨット競技を通じて、日本の次世代のリーダーを育てる」大阪大学体育会ヨット部の目指すところです。
部長挨拶
大阪大学体育会ヨット部長 牧 敦生
この度、ヨット部長に就任をいたしました、大学院工学研究科地球総合工学専攻船舶海洋部門の牧でございます。皆様どうぞよろしくお願いを申し上げます。
2022年度の全日本インカレは、2年ぶりの出場であるとともに、この偉業は、真にチームの結束により、470級レースに戦力を集中投入するという決断により成し遂げられたと聞いております。そして、ヨット部の活動目的は人材育成である、と現役部員から教わりました。他の大学スポーツを見渡しても、ヨット競技は非常に特徴的と感じています。操船技術の練度のみならず、仮説を立て実行する力やチームマネジメント力がものをいう。ヨット競技を通じて、学生たちの団結力と精神力は磨き上げられ、社会で指導力を発揮できる人材が育成されるのでしょう。自分はこの競技を実際にしたことがないので、勝ち負けに対して口を挟むつもりがありません。現役に期待することは、この競技を通じ、我が国日本を牽引する、卓越したリーダシップと国際性を備えた人材が育成されることを真に願っています。
私は、部長という立場としては誠にお恥ずかしいことではありますが、ヨット競技に関わることのない人生を過ごしてまいりました。その意味で、現役はもとより、OB・OGの皆様にも大変なご不安やご心配をおかけしているのではないかと思います。一方、仕事面では、造船工学に、一貫して携わって参りました。力学的観点からも、ヨット競技には強く興味も抱いております。また、皆々様のご指導ご鞭撻を賜れればと存じます。
最後となりましたが、OB・OGの皆様には、現役世代へのなお一層の支援をお願いしたく存じます。どうぞ今後とも、よろしくお願いを申し上げます。
大阪大学体育会ヨット部監督 山本 正
摩耶帆友会、選手の保護者、大学関係者の皆様には日頃から阪大ヨット部に多大なご支援をいただき大変感謝しております。
阪大ヨット部では部則(2017年制定)で部のミッションを以下のように定義しております。
「本部の活動目的はヨット競技を通じてスポーツマンシップ、チームマネージメント力を修得し、グローバルに活躍できる人材を育成することである。」
我々はヨット競技で勝つことを目標に活動しています。しかしながら試合で勝つことは、この部の目的(=ミッション)ではありません。もちろん全日本インカレに出場して上位入賞したい。しかし、もっと大切なのはそこに至るまでのプロセスです。自分たちに足りないものは何か、もっと強くなるためにどんな練習をすべきなのか、自分たちがやるべきことをスケジューリングし目指すレベルにどうやって到達していくのか、またそのための資金をどうやって調達するのか、といったことを真剣に考え取り組んでいく事によって、人間的に成長する事の方が重要です。これこそが、阪大ヨット部の目的(=ミッション)です。
また、ミッションに加えて、10ヶ年計画を次のように定めました。
「目標(2026年までに) 全日本インカレ総合 国公立大学1位、七大戦優勝」
この目標は現役部員だけでなく、コーチングスタッフ、OB会の三者が共有するものとして設定しております。まさにオール阪大ヨット部が一体となって取り組む目標です。
近年、大学ヨット界では国公立大学、特に七大学の躍進が目立ちます。2019年の全日本インカレでは九州大学が2年連続となる総合入賞、京都大学はスナイプクラスで準優勝となりました。その他にもスナイプクラス出場24大学のうち半数以上となる13大学が国立大学であるなど全日本インカレにおける国立大学の存在感は大きくなっています。大阪大学は七大学の一員として他の国立大に負けないよう頑張っていきたいと思っています。
ご存知の通り、阪大ヨット部はその部員のほとんどが大学からヨット競技を始めた者たちです。ヨットの素人が4年間で全国大会に出場し上位に入るというのは並大抵の事ではありません。しかしながら、風に恵まれた西宮の海、安心のレスキュー体制、OB・OG会や大学の充実した支援等、ヨットをするのに申し分ない環境の中で真剣に活動する事で、部員たちは見違えるような成長を見せてくれます。
セレクションで選手を集める私学との実力差があることは事実ですが、国立大学という環境の中で懸命に練習し、「トップフィニッシュ」と「優勝」を夢見る若者たちを支援し、共に頑張って行きたいと思っています。
皆様のご期待に応えられるよう、部員・スタッフ一丸となって取り組みますので、引き続きご支援の程よろしくお願いします。今後、益々活動の幅を広げる阪大ヨット部に是非ご期待ください。
大阪大学体育会ヨット部第91代主将の村松勇汰です。
OB\OGの皆様、大学関係者の皆様、父兄の皆様、そしてヨット部関係者の皆様、日頃より格別なご支援・ご声援をいただいておりますことを心より感謝申しあげます。
昨年は七大学戦で総合3位、関西インカレでは両クラス3位、総合3位での全日本インカレ出場を果たしました。全日本インカレでは470級総合9位、スナイプ級総合12位、そして総合団体成績9位という結果となりました。目標であった全日本インカレ総合10位を達成することができ、これは皆様のご支援、ご声援のおかげであり、また現役一同が期待に応えることができた結果だと受け止めております。
今年度の目標は七大戦優勝、関西インカレ総合2位、そして全日本インカレ総合6位入賞を達成することです。これは最終目標であるインカレ優勝に向けての通過点として考えております。そのためにスローガンとして「準備で実現」を掲げます。何事にも事前の準備を入念に行うことで、目標達成を実現しようという思いを込めました。
今年だけでなく、その後も強い阪大ヨット部を作ることができるよう尽力して参りますので、今後とも大阪大学体育会ヨット部へのご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
大阪大学体育会ヨット部第91代主将 村松勇汰